賃貸併用住宅の空室率

賃貸併用住宅の空室率はどの程度見ておけば良いのか

 賃貸併用住宅の企画の段階でよく勘違いされるのが空室率の問題です。

 

 もちろん、賃貸併用住宅の企画だけでなく、新築アパートの企画でも中古のアパートの購入でも全く同じことなのですが、空室率を考えないで突き進んでしまうことが不動産投資初心者には多いのです。要は空室率ゼロを想定してしまうのです。

 

 1階に自分が住んで2階に6万円の部屋が3室だから月に18万円で年間216万円の家賃収入だ!となってしまうのです。

 

 いくら新築だとしても、完成の次の日に全ての部屋が埋まるということは中々難しい。もちろん2月3月完成になるようにしておき、事前に不動産屋へ客付けをきちんとお願いしておけば完成前に全ての部屋に入居申し込みを貰うことは可能ではあります。

 

 可能ではありますが、完成前に入居申し込みを貰うことと入居日が完成日の翌日かということは違います。全ての部屋が完成日の翌日から入居するということはほぼありえません。完成して入居可能日から数日〜1ヶ月程度の誤差は出てくるのです。

 

賃貸併用住宅の空室

 

 完成から1ヵ月後に入居し、そのまま全ての部屋が退去せずに1年間経過したとしてもすでに空室率8パーセント以上です。

 

 賃貸併用住宅メーカーの試算などでよく使われる空室率5パーセントがどれだけありえない数字かわかりますでしょうか。

 

 新築でさえその数字です。たとえば数年後に空室が出たとします。退去して空室になった日からわずか1週間で入居申し込みを貰えたとしても入居はその2〜3週間ぐらい後が普通ですから結局一ヶ月です。もちろん、退室してから一週間で入居申し込みを貰えるのは対策をしていない普通の大家ではラッキーパンチみたいなもので(きちんと努力して対策を講じている大家では別に珍しいことではありません)、2〜3ヶ月ぐらいの空室なんてホント普通です。

 

 では、賃貸併用住宅の空室率はどれぐらいを見ておけば良いのかという問題ですが、これは立地や間取り、相場と比べた家賃、不動産屋へのインセンティブ等の要素によって大きく左右されるので、この空室率を見ておけば安心ということは中々言えないものの、とりあえず最低20パーセントは見ておくべきでしょう。

 

 当然、賃貸併用住宅を建てたばかりの新築から5年と7年とかの間は20パーセントを下回る空室率を達成するのはそんなに難しいことではありません(新築・築浅プレミアムを家賃に乗せないとしてですが)。

 

 ただ、不動産投資は数年単位でものを考えるのではなく10年20年の単位で考えるものです。長期的に考えて空室率を20パーセントと仮定するのは多少なりとも合理性はあると思います。

 

 賃貸併用住宅の最大のリスクである空室率を少なめに想定することなく、企画の段階で冷静に数字を想定することが賃貸併用住宅で失敗しないための最大のポイントだと言えるでしょう。


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