中古の賃貸併用住宅も考えてみる

　今まで賃貸併用住宅を新築で建てることを前提に話をしてきましたが、中古で賃貸併用住宅を購入するメリットも考えてみましょう。現実問題として中古の賃貸併用住宅の物件数自体が非常に少ないので、希望する地域に条件に合う物件があるかと言えば非常に難しいところですが、新築で建てる前に該当地域に中古の物件があるかどうかを調べておくことはしておいた方が良いでしょう。

　賃貸併用住宅を中古で購入するメリットとしては、まずその価格でしょう。新築で賃貸併用住宅を建てたら５０００万かかるところが中古なら３０００万で買えるかも知れません。絶対的な投資額が低いということはそれに応じてリスクも低くなりますし、年収などの与信から５０００万円のローンが組めない人でも３０００万円なら組めるかも知れません。３０００万の住宅ローンなら家賃収入でローンを払った上で自分も家賃を払ったと思って毎月１０万円繰上げ返済していけば本当に１０数年で完済ということが可能です。ボーナスまで繰上げ返済にあててしまえば１０年かからず完済なんてことも夢ではありません。

　また、中古の賃貸併用住宅であれば（全て空室という状態でなければ）、購入したその日から家賃が入ってくることになります。これが新築で建てるとなると、まずは土地を購入することから始めるわけですが、土地を購入した段階で土地のローンの支払いが発生することになります。そして建物が完成するまでは入居者はいないので数ヶ月から半年程度は家賃が発生せず、また、現在自分が住んでいる部屋の家賃も払わないといけないのでダブルで支払いが生じることになります。

　さらに家が完成して引き渡されると建物のローンが発生します。もちろん建物が未完成の状態の時から入居の募集はかけておくとしても、建物完成と同時に入居者が入るなんてことは結構難しいため（建物が完成する時期にもよりますし、できないことは全然ないのですが違う問題として完成時期が遅れたりすると入居日に建物が完成していないとか非常にやっかいな問題が出てきたりもします）、さらにローンの負担が増えてしまいます。もちろん、建物が完成したら自分はすぐに移り住めば良いので自分が払っていた家賃はなくなりますが、家賃収入がない状態で土地のローンと建物のローンを払っていかなければなりません。

　新築で建てられないとなると、奥さんからの攻撃は覚悟しなくてはならないかも知れませんが、中古で賃貸併用住宅を購入するメリットも多いにあると言えるでしょう。

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