なんのために仕事をしているのか

仕事のために仕事をしているのでは?

 先日元の職場の同僚と飲む機会がありました。そして、なぜ私が不動産投資で公務員を辞めることが出来たのかという話になりました。

 

飲み会の乾杯

 

 結論から言えば、私は秀でた能力もなく怠け者だったため仕事の目的を見誤らなかったからというのが私の答えです。同僚は初めは私のその言葉の意味がわかりづらかったみたいですが、私の話を最後まで聞いたら理解してもらえました。

 

 職場には非常に優秀で仕事に対して前向き、そして努力していてる上司や先輩たちもたくさんいました。その人たちが定年を迎えても仕事を辞めることが出来ず、再任用という形で職場に残らせてもらい、しかし役職はなくなり、給料は半減となっても仕事を続けています。それも60歳から65歳までの5年間でその後はもう職場で働くことは出来ません。

 

 職場で働けないのは良いのですが、生活するためにはお金は稼がないといけません。

 

給料袋

 

 ちなみに私の元の職場はオンボロですが官舎というものがあり、基本的には住むところはタダです。そうなると当然マイホームの購入は遅れます。中には定年まで官舎に住み続けている人たちもいます。

 

 それはそれでとても素晴らしいことなんですよ。住宅ローンや家賃に支払うべきお金を、投資をしないまでもせめてしっかりと貯めているならば。

 

 つまり、毎月家賃や住宅ローンで10万円を35年間支払う代わりに、官舎に住んで毎月10万円を35年間貯めていたら、4200万円は貯まっている計算ですから。でも、普通の人はそうはならないんですよ。家賃や住宅ローンで強制的に支払っていれば別ですが、余った分は使ってしまうんですね。

 

 そうなると退職する時に貯蓄が1000万もないような状態の人が多い。退職金で2000万前後貰えたとしても手もとに2500〜3000万程度しか残らないわけです。これしかなかったらいくら多摩地区とは言え東京ですから家は買えないですよね(八王子の奥とか青梅に行けば買えます。もちろん、中古ならそこまで行かなくても買えます)。

 

 子供たちはもう独立して家を出ているから少し狭めのマンションを購入ということであれば購入することは出来ますが、その時点で貯蓄がゼロとなり生活が出来なくなります。つまり働かなくてはいけない。

 

 45歳(官舎があるのでマイホーム購入時期が平均的なサラリーマンよりも遅いことが多い)で35年ローンを組んでマイホームを購入していたとしても、60歳の時点でまだ15年しか払っていません。住宅ローンは元利均等で組むことが多いですから、まだまだ借入金の残高は3割程度しか減っていません。退職金を全部使っても払えないかも知れません。とにかくお金を稼がないといけないのです。

 

 さて、話は本題に戻ります。なぜ仕事に対して前向きで、私よりも優秀で努力をした人たちが高齢になってもお金のために働かなくてはならず、私は若くしてお金のために働かなくて済むようになったのか。

 

 当然、私が不動産投資をしたからではありますが、その前の段階、つまりなんのために仕事をしているかということを間違えてしまったから、仕事を一生懸命やっていた人たちが老後に困るという状態になったのです。

 

 一生懸命仕事をすることは間違いなく良いことです。

 

 でもね、でもねなんですよ。

 

 仕事を一生懸命していると、仕事をすることが仕事の目的になってしまうパターンがとても多い。優秀で仕事を前向きに努力しているのだから、当然職場での立ち位置も快適なものになり、給料もサラリーマンとしてきちんとした額を貰うことが出来ます。なので会社が傾いたり倒産しない限り、現役時代はそうお金に困ることはないでしょう。(私の職場は官公庁だったので勤め先が傾いたり倒産することはないのでなおさらです)。

 

 これが罠なんですよ。なんのために仕事をするのか、仕事をする目的が何かということがずれてきてしまうんですね。私が公務員時代に仕事をする目的はお金を稼ぐためだけでしかありませんでした。もちろん、仕事も一生懸命やりましたよ。でも、別に好きでやっているわけではなく、お金を稼ぐために仕方なくやっていただけのこと。やる以上はなるべく楽しくやろうとしましたし、属している組織にために頑張りもしました。でも、やらなくて良いならやりたくはありませんでしたよ。秀でた能力もありませんし、元来怠け者ですし。

 

 怠け者なので、仕事をしたくない。職場に行きたくない。でも、お金がないと困る。ではどうするか。

 

怠け者

 

 職場から貰う給料に依存するのではなく、自分の力で稼げるようになれば良いだけのこと。その手段が私にとっては不動産投資だったのです。

 

 優秀で仕事に前向き、職場でも評価されている。経済的にも不満はない。これで満足してしまう人が多いんです。

 

 私からすれば職場での評価も給料も退職したらゼロですよ。全くのゼロ。なんの価値もありません。現役時代どれだけ一生懸命仕事したかとか、どれだけ優秀で組織に貢献したかなんて誰も気にもしません(天下りできるような位置にまで行けた人は別。まあ、天下りも中々難しい時代になってきましたし、これからはもっと難しくなるでしょう)。

 

 性格の良い人は、仕事出来たかどうかなんて関係なく退職した後に会ってもみんな笑顔で接してくれますが、その人が一生懸命仕事したかとか組織に貢献したかとか役職が高かったとかなんてなんの関係もないし、ほとんどのOBが来ても現役は愛想笑いした後、OBが帰ってから「退職したんだからもう来んなよな。仕事の邪魔だからさ。」と愚痴るだけです。職場なんてホントそんなものです。

 

 いずれサラリーマンは辞めなくてはならず、勤めている会社に永遠にいることはできないという自明の事が退職間際まで実感できていないんです。身も蓋もない言い方ですが、サラリーマンなんて生活のためにしているだけで、経済的に安定すれば辞めちゃって良いんです。

 

 その上で、何かしたい仕事があればやれば良いし、お金は関係なく今の仕事が大好きで、その会社でサラリーマンをしていたいんだということであれば、サラリーマンを続ければいいのです。もちろん、仕事をせずに遊んで暮らしたって構いません。

 

 ここがわかっていないんですね。能力のある人が一生懸命仕事するんですから、その人にとって職場は居心地の悪いものではなくなります。それが故にそこから抜け出そうなんてことは考えないし、その快適な環境からいつか必ず退出しなくてはいけないことを想定した行動が出来ないのです。

 

モーレツに働くサラリーマン

 

私のような才能のない怠け者→なんとか仕事をしなくても生きていけるように職場以外でも一生懸命活動し、会社や年金などに頼らずとも生きていける状態になった。

 

優秀で仕事に対して前向きな人→能力がある上に職場の仕事を一生懸命やった結果、仕事をしていないと生きていけない状態から抜け出せない。

 

 私にとって仕事をしていた目的は、単純にお金を稼ぐこと。稼いだお金で生活し、余った分で資産を購入して不労所得を増やす。決して出世したり、職場での立場を良くしたりするために働いていたのではありません(結果的に立場が良くなるのは嬉しいことですが、それが目的ではありません)。

 

 ここが能力のない怠け者である私と優秀で努力家の人たちを分けたポイントです。仕事をする目的が違ったのです。

 

 もちろん、不動産投資で不労所得を増やすだけが選択肢というわけではありません。別にFXで資産を増やしたって良いですし、副業から始めてビジネスを立ち上げたってかまいません。不動産投資は単純に私の好みです(私は不動産投資が王道だと信じていますが、人には向き不向きというものがありますので)。

 

 要はサラリーマンのように100%会社に依存して給料を貰わないと生きられない状態から、自分の力でお金を稼ぎ、自立した生活を送れるような状態を作り出すために行動すれば良いわけで、それが不動産投資だろうがビジネスだろうが著作活動だろうがなんでも良いのです。

 

 昔はサラリーマンだけをやっていてもそれなりに幸せな生活を送れたんですけどね、老後まで含めて。ある程度の企業に勤めていれば潰れることもリストラされることもなかったし、年功序列で給料はずっと上がり続けて退職金を何千万も貰って60歳から年金が貰えて悠々自適の老後を送れた時代もありましたし。

 

 でも、今は時代が違います。仕事をすることを目的に仕事をしてきたサラリーマンたちには厳しい時代だということを理解し、行動を起こした方が良いでしょう。


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