知人は1000万をどう運用するのか 知人の運用シリーズ2

1000万円の運用を中古の区分所有でするか新築アパートでするか

 1000万を不動産投資で運用するにしても、区分所有なのか一棟ものなのか、新築なのか中古なのか等々様々な選択肢があります。

 

 そもそも1000万を運用すると言っても、ぴったり1000万の物件を選ぶというのも難しい話です。私がいつもやっている容積率を余した多摩地区の中古のファミリータイプの区分を10パーセントで購入するとしても、1000万円の物件では10パーセントには届かないので600万円前後の物件になります。そうすると600万しか運用できないことになり、1000万の運用で月々8万円には程遠い。

 

 そうなると、例えば予算を200万足して1200万にして区分を2つ買うとか、それとも400万円余るけれども600万円で区分を一つ買うとかということになります。

 

1000万円の札束

 

 本人はレバレッジをかけることなく、現金だけで不動産投資をしたかったようですが、そこに拘るとせっかくの不動産投資の醍醐味である自分の手持ちの現金以上の運用ができる(銀行から借り入れを起こしてレバレッジをかける)というメリットがなくなってしまいます。

 

 レバレッジをかけれるというアドバンテージを捨てるのは勿体ないし、借り入れを起こして不動産投資をすることも検討した方が良い旨を説明しても中々難しいんですよね、恐怖心を取り去って心理的障壁を壊すのが。

 

 だって、貯金してあった虎の子1000万を運用しようというだけでも物凄く勇気が必要だったのに、さらに銀行からお金を借りて投資するなんてことは怖くてできないですよ。

 

 ただ、住宅ローンなんかよりも投資用の物件を買うのにローンを組む方がよっぽど安全なことなどを丁寧に話し、さらに1000万円の現金を運用しようとすると、不動産投資では株やFXなどと違ってほぼぴったり1000万を運用するということは難しく、もちろん、たまたま900万ちょっとの物件があって、諸費用含めてほぼ1000万になるということはもちろんあるし、そういう物件を狙っていけば可能なのだけど、そうすると選択の幅を狭めてしまうというか、自分が想定している利回りを下回ってしまったり、希望している地域にはなかったりということがあるため、そこに拘らなくても良いという説明をした上で、1000万円を頭金として銀行から借り入れを起こして一棟もののアパートを購入するというのもありだよと話しました。

 

 しかし、現状東京の多摩地区でも物件は値上がりし、中古でもきちんと回る物件が少ないので新築でやってみてはどうかとアドバイスしました。

 

 私が懇意にしている不動産屋(アイムホームの河合社長)が最近新築のアパートを企画して「○○さん(私の名前)、この前立川で新築のアパートを土地から買って建てて利回り8%で出来ましたよ。」と言ってたので(立地も悪くなく、これ結構凄いことなんですよ。中古のアパート買うのと変わらないぐらいの利回りで、しかも、業者が家賃を相場以上に見積もって無理やり作った利回り8パーセントではなく、相場どおりのきちんと貸せる家賃でですから)、これは良いと。

 

 それに、そもそも鈴木さんは不動産投資をやったことがないため、新築なら客付けも簡単でしばらくは空室のリスクもないし、メンテナンスの費用もかからないので新築の方が良いと思ったのです。

 

 土地を3500万以内で仕入れて建物2500万ぐらいのイメージで、ワンルーム6部屋家賃収入40万弱ぐらいのアパートを建てる感じでしょうか。

 

 しかし、そうなると総額6000万となり、不動産投資の経験もなし、共担で出せる物件もなしの鈴木さんが1000万の頭金で出来るのかという話になります。

 

 これはやってみないとわからないのですが、そもそも銀行の評価が高めに出る土地を見つけて建物は新築、鈴木さんは公務員で、さらに奥さんも公務員で2人の収入を合算すれば1500万円程度の収入があり、奥さんの連帯保証をつけることも可能で、奥さん自身の金融資産も1000万円以上ある(これには手をつける気はない)という現状を銀行がどう判断するかですね。

 

 まあ、とりあえずイメージに合うような土地自体が見つからないことには銀行はおろか全ての話が進まないので、鈴木さんを連れて私の仲の良い不動産屋と飲みに行き、1000万円の運用について相談することにしました。


知人は1000万をどう運用するのか 知人の運用シリーズ2関連ページ

100万円で出来る資産運用
100万円を使ってできる上手な資産運用方法とは。どのようにしてして可能な限りリスクを低くしながら、リターンを大きくできるかを考えて投資しなくてはいけません。
100万円でやっていはいけない資産運用
100万円程度の資産を運用して増やすことを考えると、真っ先に思い浮かぶのが投資信託ではないでしょうか。しかし、冷静に分析すれば投資信託は非常に不利な投資であることがわかります。その他、資産を増やすにあたりやってはいけない運用方法について詳しく説明します。
100万円を複利で運用すると
100万円を複利で運用するとどのような増え方をするのでしょうか。複利が人類の最大の発明だと言われる所以がわかるでしょう。
100万円を複利で運用の補足
100万年を単純に複利で運用するのと、毎年100万円を運用に回してそれを複利で運用していくのとでは全く違います。
100万円以下の資産運用
資産が100万円以下の人でも出来る運用とはどのようなものでしょうか。100万円持っていなくても金融商品はもちろん、不動産投資でさえやり方はあるのです。
500万円で出来る資産運用1
手持ちの500万円を使ってどのような運用ができるか解説。不動産投資やFXなど様々な資産運用法がありますが、堅い投資方法とは。リスクを抑えながらリターンを増やす方法。
500万円で出来る資産運用2
運用に回せるお金が500万あるとだいぶ選択肢が広がってきます。特に不動産投資では、リスクを抑えた運用をいくつか選べるようになります。
500万円で出来る運用3 FX編
500万円の運用先として現物の資産の代表格である不動産とともに、株式などに比べると様々な面で有利なFXは良い選択と言えるでしょう。
1000万円で出来る資産運用
不動産投資や株式投資、商品やFXなど運用には様々な方法がありますが、1000万円を運用するにあたり、最適な資産運用とはどのようなものになるか、リスクを抑えながらリターンを増やす資産運用方法とは。
1000万円を運用する人
自分の貯蓄や蓄えなどから、1000万円を運用する人は一般的にどのような人なのかを考察します。
1000万円を運用する際の注意点
虎の子の1000万を運用する際の注意点として挙げられるのが、失敗しながら覚えていくということが出来ないことです。
1000万円の運用を考え始めた知人 知人の運用シリーズ1
知人が1000万円を運用しようと不動産投資の勉強を始めました。
1000万の運用の前に 知人の運用シリーズ3
知人は1000万を不動産投資で運用するにあたり、住宅ローンは奥さんの名義で組むことになりました。
中々土地が出てこない 知人の運用シリーズ4
1000万円を不動産投資で運用することに決めた知人ですが、中々前に進めません。不動産屋に聞いても中々良い土地がないと返答。さて、鈴木さんの不動産投資計画はどうなるのか。
運用を2000万円に 知人の運用シリーズ5
不動産投資で1000万円の運用を考えていた知人ですが、結局なんと2000万円を運用することになりました。
2000万円を運用して9部屋のアパート 知人の運用シリーズ6
1000万円を運用する予定だったのが2000万円の運用になった知人。その2000万円で9部屋のアパートを建てることになりました。
アパートが完成しない 知人の運用シリーズ7
1000万円の運用だったはずが最終的に2000万円を運用して3階建て9部屋のアパートを建てることになった知人ですが、4月末に入居可能予定だったのがゴールデンウィークになっても完成しませんでした。
満室にならない 知人の運用シリーズ8
2000万円を運用して新築アパートを建てた知人ですが、そのアパートが満室にならずに悩んでいます。
まだ満室にならないアパート 知人の運用シリーズ9
2000万円を不動産投資で運用して新築アパートを建てた知人ですが、完成後4か月が経過するもまだ満室になりません。このままではとんでもなく低い利回りの運用になってしまいます。
やっと満室になったアパート 知人の運用シリーズ10完結編
2000万円を不動産投資で運用し、新築のアパートを建てた知人ですが、中々満室にならずに苦しんでいたものの、やっとアパートが満室になりました。
満室のお祝い 知人の運用シリーズ番外編
資産の運用を決断してから2年かかってやっと満室になったアパートを手に入れた知人のお祝いで、不動産屋さんとお祝いの飲み会をしました。
資産を運用しないと?
サラリーマンとして働いているだけで資産運用を全くしないということは、これからの時代相当リスクの高い人生となるでしょう。
未経験者が不動産投資で資産を運用する際の問題
100万円でも1000万円でも良いのですが、未経験者が不動産投資で資産を運用する際に問題となってくるのが、信頼できる不動産屋をどうやって見つけるかでしょう。
貯金では金持ちになれません
給料の中から一生懸命貯金したとしてもそれで金持ちになれるわけではありません。定期預金の金利が1年で0.1%程度では貯金を運用に回さずして金持ちになるのは不可能と言えるでしょう。
貯金の運用
一生懸命貯金した虎の子のお金の運用は、それが100万円なのか1000万円なのかで運用方法も変わってきます。貯金を運用するならしっかりと勉強することをお勧めします。
運用するリスクと運用しないリスク
運用にはリスクがあるのは常識ですが、運用しないということにもリスクがあることを理解している人はそう多くはありません。
国債で運用しているから安心な投資信託?
投資信託等の中には日本国債での運用をメインをとしているものもがあり、安心を謳っていますが本当でしょうか。
資産を増やす方法
資産を増やす方法はいくつもありますが、安定的に資産を増やす方法は、やはり投機に走らず賃貸収入を目的とした不動産投資のような不労所得を増やしていくのが王道です。
不動産投資は一攫千金の運用方法ではない
不動産投資というといまだに土地ころがしのようなイメージを持つ人がいますが、不動産投資は一攫千金を狙う運用方法ではありません。
実際に1000万円を不動産投資で運用してみた
今まで説明してきた不動産投資などでの運用の仕方ですが、実際に私自身が1000万円を運用した結果を紹介します。

不動産投資を始める前に サラリーマンの不動産投資 公務員の不動産投資 頭金なしで物件を買う 不動産についてのあれこれ