1000万円の運用を考え始めた知人 知人の運用シリーズ1

知人が1000万の運用を検討

 私の公務員時代の知人(仮に鈴木さんとします)が1000万円を不動産投資で運用することになりました。

 

 彼が1000万円を運用することになったきっかけは住宅の購入でした。アラフォーになった彼はそれまで暮らしていた官舎を出て、家族4人で住むマイホームを購入することにしました。

 

 彼の奥さんもまた公務員であり、彼とほぼ変わらない収入があるため、家計は全て折半ということでした。そのため、住宅ローンも当然奥さんと半分ずつ支払う約束をしたとのことでした。

 

 私は以前の職場の仲間とは今でも仲良く付き合っていますし、不動産に関しては私に聞くというのが仲間内では当たり前になっており、私も喜んでいつも相談に乗っているため、彼もまた私と飲んでいる際に相談してきたのです。

 

資産の運用について考えている人

 

 当初、彼は資産を運用するつもりなど全くなく、住宅を購入するにあたり、住宅ローン金利はどれぐらい安く組めるのか、銀行はどこにすれば良いのか、頭金はどれぐらい入れるべきなのか等々の初めて物件を購入する人がよくする質問を私に聞いていたのでした。

 

 私は、固定と変動について説明し、公務員でこれぐらいの年収だから金利は完済まで最優遇が取れる、良い銀行悪い銀行などはなく、とにかく金利が安い銀行が良い銀行など、マイホーム購入を考えている人にわかり易いように簡単な言葉で彼の疑問を解いていきました。

 

 そして彼の頭金についての質問に私が答えた時に、彼は新たな疑問を抱いたのです。

 

 彼は頭金をいくらか入れた上で手元に1000万円程度は残しておきたいと言いました。私はなぜ1000万も残しておきたいのかを聞くと、「なにかあったら困るから。」「なにかって何?」「え?なんか病気とかになって急にお金が必要になったら困るじゃん。」との答え。

 

 日本には高額療養費制度があるので、収入にもよるけど月に20万円もあれば医療費については大丈夫、そして鈴木さんは年休を使い切ったら病休もあり、収入についてはそれほど心配しなくても大丈夫なこと、さらに言えば奥さんも鈴木さんとほぼ変わらない収入があるのだから、手元に100万とか200万もあれば十分なことを説明しました。

 

 そして、何も使い道がないのに1000万円を銀行に預けて0・0001%の金利(もちろんそこから税金が引かれて手元に残るのは年に800円)を貰い、0.6%の住宅ローン金利を払う(6万円)のなんか馬鹿らしいでしょと。

 

 彼も確かにそうだねと納得し、私に「じゃあ、もし○○(私の名前)さんだったら手元に100万残してあとは全部頭金として入れちゃうの?」と聞くので、「うんん、俺だったら頭金なんて1円も払わずにフルローンにするよ。」と答えたところ、話が違うじゃないかと(笑)

 

 私だったら、1000万頭金に入れるぐらいだったらその1000万を運用するよと。鈴木さんは運用するつもりがないんだから、それなら可能な限りローンは少なくして繰上げ返済するのが正解。私にとって住宅ローンは物凄く金利が安いのでとにかく借りられるだけ借りて、残したお金は運用してローン金利を上回る運用益を上げるのが正解だと。

 

 鈴木さんは4500万のマイホームを購入するのですが、フルローンだと月々の支払いが約12万円、もし頭金を1000万入れて3500万のローンであれば月に9万4千円、その差約2万6千円。年間にして約31万円。

 

 仮に頭金を入れずにその1000万円を10%の利回りで運用したとすると月々8万3千円、年間で100万円になります。となれば、頭金を入れずにフルローンで組むと月々2万6千円支払いが増えるものの、8万3千円収入が増えるので、月に5万7千円プラスの計算になります。

 

 鈴木さんはこれが理解できた瞬間にスイッチが入ったようでした。是非、そのやり方で1000万円を運用してみたいと、熱心に私に協力を求めたのでした。


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