複利を生かして資産を築き上げる

　例えば１億円の資産を築き上げようとします。普通のサラリーマンが給料の中から１億円貯めるのは無理があるのはわかりますよね。年間１００万円貯蓄していっても、１億円貯めるのに１００年かかる計算で、１億円貯める前に寿命が尽きてしまいます。

　しかし、給料の中から１００万円しか貯蓄に回せない人でも複利を使えば１億円貯めるのは不可能ではないのです。

　仮に年間１００万円を貯蓄しながらそのお金を１０パーセントで運用していくとします。１年目はそもそも運用するお金がないので１００万円しか貯められません。２年目になると最初に貯蓄した１００万とその１００万円を運用して得られた１０万円、さらにその年貯蓄できた１００万円を足して２１０万円になります。

　１００万円を貯めるだけで運用していなかった人との差はたった１０万円です。

　２年後にはどうなるでしょうか。貯めるだけの人は３００万円、１０パーセントで運用した人は３２１万円。その差２１万円。大した差はついていませんね。これで本当に１億円の資産を築き上げられるのでしょうか。

　１０年後を見てみましょう。貯めるだけの人は当然１０００万円しか貯まっていません。一方、毎年１００万円を貯蓄に回しながらそれを１０パーセントで運用していた人はすでに１５００万を超えています。

　１０年も頑張ってきてもまだそれぐらいしか差がつかないの？と思う人もいるかも知れません。でも、この時点で運用から得られるお金が年間１５０万を超えており、貯蓄する額よりも運用から得られるお金のが多くなっているのです。こうなると加速度的に資産が増えていく準備ができたと言ってもいいでしょう。

　２０年後を見てみましょう。運用してない人はもちろん２０００万円です。運用していた人はすでに５０００万を超える額の資産になっています。運用から得られるお金だけで年間５００万を超えてしまっています。

　２５年後、運用していた人は１億円の資産を築き上げ、毎年１千万円の運用益を得られるようになっています。

　３０年後、サラリーマンを引退する頃には、運用していない人は３０００万円の資産を所有しており、運用していた人の資産は１億６千万円を超えています。

　ここで問題になるのが安定して１０パーセントで運用するのなんて不可能じゃないかということです。確かに株や投資信託などで安定して年１０パーセントの利回りなどは得られそうにはありません（逆に言えば安定しない分、新興国などに投資すれば５０パーセントや１００パーセントの利回りだって不可能ではありませんが）。

　年に５０パーセントや１００パーセントの利回りは無理ですが、賃貸収入を目的とした不動産投資ならば年に１０パーセントの運用ならば不可能ではないというよりは、全然難しくありません。

　では、次のページで具体的にどのように複利に不動産投資を利用するかを説明していきたいと思います。

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