子孫に美田を残さず
私は自分の持っている物件などの財産を子供に残そうとは全く思っていません。何度かその話はこのサイトでしていますが、今年の大河ドラマ「西郷どん」の主人公西郷隆盛の言葉である「子孫に美田を残さず」という言葉に感銘を受けたというだけの話ではないのです。
子供が可愛いのは親ならば当たり前です。苦労はさせたくないと誰でも思うことでしょう。私だって自分の子どもは可愛いです。しかし、私が財産を子供に残すなら(そして残すことを子供が期待していたら)、間違いなく子供は努力というものをしなくなると思います。少なくとも私の子どもはそうです。だって私の子ですから(笑)
今までの人生で私が努力出来たのも、親から貰えるものなど何もなく、逆に親が作った借金の返済や仕送りもあり、それでもブラックな職場から逃げ出すためには石にかじりついてでもお金を稼がないといけなかったらです。
これが親が金持ちで、相続すれば一生遊んで暮らせるような財産があったなら私はどれだけダメな人間になっていたことでしょう。
ブラックな職場など一日で辞め、ふらふらとアルバイトなどをしながら親に小遣いせびって遊んで暮らし、ある程度の年になったら親に対して「小言を言う親など早くいなくなって俺にその財産を相続させろ」などと思ってしまったかも知れません。
なので、子供には物件などは全く残そうとは思っていないのですが、それはあくまで物質的なものだけの話です。
財産というものは、物質的なものに限らず無形のものだってあると思うのです。というのも、今の私の物質的な財産を丸々子供が相続すれば、子どもは多分死ぬまで働かなくても良い状態にはなります。でも、絶対使い切って野垂れ死にしそうな気もするんですよ(そもそも不動産投資の知識も経験もないのでやる気がなければ財産を維持することすらできませんから)。
なので、相続しても自分で稼いだものではないので、結局無駄に使ってなくしちゃうと思うんですよね。形あるものはいつか必ずなくなるじゃないですか。仮に私から物件を受け継ぎ、そして勉強もし、経験を積んでいったとしても、私の子なら多分天狗になりますね。嫌な人間になりそうな気がします。
可愛い我が子をダメにしてしまうようなことはしたくないんですね。これって高額の宝くじを当てたら不幸になってしまう人が多いというのと全く構図は同じで、自分で努力して得た財産でなければ人間を変えてしまったりするわけです。
特に私の場合は私一代で作った資産(本当に裕福な人から見れば吹けば飛んでしまうレベルですが)です。地主さんのように何百年も祖先から受け継いできて、伯父さんや叔母さんなど親類も全部周りにいて、この土地だけは一族全体で守っていかなければご先祖様に申し訳が立たないなんて資産ではないのです。
私が若い時にそんな財産を相続したらあっさり売り払って酒飲んで遊び暮らしますよ。で、10年も経ったら一文無しと。
今私が持っている一番の財産は知識と経験です。私が持っているアパートは老朽化して倒壊するかも知れませんし、土地は売るかも知れません。しかし、私の知識と経験はいくら使ってもなくなりません。逆に使えば使うほど増えていく。これこそが一番の財産と言えるのではないでしょうか。
知識と経験のうち、経験は自分で積み重ねるしかありませんが、知識は伝えることは可能です。そして経験すら知識としては伝えることができます(実体験とは比べ物になりませんが)。この形ない知識という財産を我が子に相続させて受け継がせたいのです。
知識は使っても使ってもなくなりません。売ったってなくなりません(コンサルという商売があるぐらいです)。私が死んでも私から得た知識を使って子供が幸せになれるようにしたいというのが私の希望です。
ですから、遺言に全て妻が相続すること、そして妻が死ぬ前に可能な限り財産は妻が使い切ることなどを記載するだけでなく、子どもがある程度物事を理解できる年齢になったら妻と子供に対しては私の意思(そして遺志となる)はきちんと伝えていこうと思っています。
相続についての私の考え方関連ページ
- 家賃の前払い
- 月末に翌月分の家賃を払うのが普通ですよね。
- 入居を拒否することができるのか
- 大家は入居者を選んでもよいのでしょうか。
- 身元のチェック
- 入居希望者に対して、戸籍抄本や住民票などの書類を提出を強制してよいのか
- 保証人と連帯保証人
- よく耳にする保証人と連帯保証人。その違いについての説明です。
- 滞納家賃にも税金はかかる
- 滞納された家賃でも賃貸料として計上して税金を払わなくてはいけません。
- 定期借家契約
- 従来の普通借家契約ではない定期借家契約について
- 共有部分に荷物
- アパートの廊下や階段などに荷物を置きっぱなしにしている入居者がよくいます。
- 家賃に消費税
- 家賃に消費税を上乗せして請求することもあります。
- 居住者以外の者も住み始めたら
- 契約の時点で居住者として申告していない人が住み始めてしまうこともよくあります。
- 不動産屋に行くタイミング
- 空室の募集をお願いしに不動産屋に行くのに適している曜日や時間帯はいつなのか。
- 問い合わせの多い募集条件
- 敷金ゼロ礼金ゼロのいわゆるゼロゼロ物件の問い合わせは非常に多い。
- 問い合わせの多い設備条件
- やはりトイレバス別の問い合わせが一番多いのは仕方ないところでしょう。
- 前面道路の幅
- 指定容積率も前面道路幅員により低減してしまうこともあります。不動産投資の観点からすれば一概に道路の幅が狭いからダメとは言えませんが。
- 家賃明細をウェブで
- 管理会社に管理を委託すると、毎月明細を送ってきますが、それをウェブで閲覧するようにすれば便利なだけでなく、1通に付き80円を大家に還元してくれるサービス。
- 契約更新時の連帯保証人
- 契約更新時に連帯保証人の署名捺印がなくとも、最初に契約を交わした時点で連帯保証人なっていればその責任を負うことになります。
- 不動産屋との信頼関係
- 不動産投資をする上で不動産屋との付き合いは必須です。その不動産屋と信頼関係が築けなければ不動産投資はうまくいきません。
- 交渉してくる入居希望者
- 賃貸の募集をしていて、色々な交渉をしてくる入居希望者がいますが、私はそうした入居者は企保的には全て入居を断っています。
- 12月の入居者
- 私は年末に無理して空室を埋めることはありません。なぜなら12月に入居した人たちにはトラブルが多かったという経験があるからです。
- 敷金と礼金ゼロにすると
- 敷金と礼金をゼロにすれば業者の客付けも楽になり、他の物件よりも空室を埋めるうえで有利にはなりますが、入居者の属性が悪くなる傾向があります。
- 戸建ての不動産投資
- アパートやマンションの一室を貸すよりも戸建てを貸す方が楽なことは結構あるものです。
- 部屋ごとの家賃設定
- 同じアパートで部屋によって家賃の設定は違います。間取りなどが違えば当然家賃の設定は変わりますが、同じ間取りにもかかわらず募集の時期によって家賃が変わってしまうことはよくあり、入居者同士の不公平感につながるのではという懸念はあります。
- 不動産投資と便所掃除
- 成功している人は必ず自分で便所掃除をしているということをよく聞きますが、不動産投資をしている私もそれにならって毎日自分で便所掃除をしています。