賃貸併用住宅は何坪あれば建築できるのか

賃貸併用住宅には土地は何坪必要か

 賃貸併用住宅を建築するにあたり、土地は何坪必要かということは土地から買う人も既に土地を持っている人も気になるところです。

 

 もちろん一概には言えないんですよ。地方や郊外で駐車場がないと借り手が見つからない地域であれば当然30坪程度の土地で賃貸併用住宅は厳しいでしょう。

 

 都心部で駐車場も必要なく、また建ぺい率や容積率が多い地域であれば30坪の土地なら十分良いプランを立てることができ、20坪でもできないことはありません。

 

賃貸併用住宅を建築する土地

 

 しかし、前提となる条件を決めなくてはいけないので、いつものとおり、私の居住している地域で主な投資場所でもある東京の郊外の多摩地区の話をしましょう。

 

 郊外の住宅地で一般的な建ぺい率・容積率である40/80%の土地で考えることにします。30坪の土地は約100平米で、建ぺい率40%ですから1階が40平米2階が40平米の建物を建てることができる土地となります。

 

 1階が広めの1LDK、2階が20平米の1ルームが2部屋という間取りにするか、1階2階とも1部屋ずつの1LDKないし2DKでも構いません。

 

 2階の賃貸部分は良いでしょうが、1階1LDKは家族で住むのには狭すぎますよね。それでも賃貸併用住宅を考えるのであれば、独身時代にやるのであれば良い方法かも知れません。

 

 独身時代に賃貸併用住宅で2階は貸して自分は一階に住み、結婚するとなったら引っ越して1階を賃貸に出すというプランはありです。

 

 また、子供が生まれて少し大きくなるまでは1階の広い1LDKに住み続けて、その後引っ越して賃貸に出すのも良いでしょう。

 

 土地の仕入れに2000万、建物に1500万の3500万のローンであれば、ローンは10万ちょっと。2階のワンルームを5万で貸したとしてローンぐらいは払える計算になります。1階も賃貸に出すのであれば駐車場付きで7万5千円で貸したとすると毎月7万円のプラスのキャッシュフローが出る計算となります。

 

 この際に気をつけなければならないのが、賃貸併用住宅の住宅ローンはフラット35で組むということです。フラット35であれば「賃貸に出して問題のない住宅ローン」で説明したように、自分が住まなくなった自宅を賃貸に出しても問題が生じることはありません。

 

 引っ越す先としては、あらたに結婚相手の名義で広めの賃貸併用住宅を建築するというのも良いのではないでしょうか。普通に戸建てを建てたりマンションを購入してももちろん良いです。

 

 独身時代にやるというプラン以外でも、子供が大きくなり、もう広い家が必要じゃなくなり、家も老朽化してきたので建て替えを考えている50代60代の夫婦のプランなんかも良いですね。

 

 

 その場合、土地は既にあるので建物の値段だけとなり、20年ローンで組んだとしてもローンの支払いは6万とか7万程度。もしもキャッシュでやるのであれば、毎月10万円程度の家賃収入が年金にプラスされることになります。

 

 もちろん、低層住宅用途地域ではなく中高層住宅用途地域であればもっと広いものが建てられるので、余裕の間取りとなりますし、例えば多摩地区内でも清瀬市などは低層住宅用途地域でも建ぺい率と容積率が50/100%なので30坪の土地なら1階が50平米の2DKで2階が25平米の1Kなんて間取りでも良いですね。

 

 現在、子供が2人いて終の棲家を建てるのに賃貸併用住宅を考えているのならば30坪の土地では狭いでしょう。それどころか40坪でも足りず50坪程度は最低必要になってくると思います(低層住宅用途地域で容積率が80%の場合)。

 

 しかし、中高層住宅用途地域の一般的な建ぺい率と容積率である60/200の土地であれば40坪もあれば4〜5人家族向けで十分良いものが建てられます。また、中高層住宅用途地域であれば駅から近いことも多いので、ワンルームを賃貸に出すのにも向いているので、土地の仕入額が少し高くなっても賃貸併用住宅を建築する際には、建ぺい率と容積率に余裕がある土地を探すのも良いと思います。


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