賃貸併用住宅の最大のリスク

賃貸併用住宅の最大のリスクは空室リスク

 賃貸併用住宅も不動産投資ですから、最大のリスクはやはり空室リスクとなります。この賃貸併用住宅最大のリスクをいかに低くするかが賃貸併用住宅で失敗しないための最重要事項です。

 

 そのためには、まずどこに賃貸併用住宅を建てるのかを決めなければなりません。いくら東京だったとしても奥多摩に賃貸物件があっても誰も借りてくれませんよね。そんなことはわかっていると言われるでしょうが、立地は非常に重要なのです。まずどこに建てるかを決めないことには間取りも決められないし、家賃も設定できません。

賃貸併用住宅を建てる場所

 住宅街に建てるのか、それとも駅近に建てるのかで、ファミリー向けにするのか単身者用にするのかが変わってきます。駅から遠い住宅街なのに利回りが良いからとワンルームを作っても、需要が少ないのですから満室にするのは非常に難しくなってきます。また、駅が近いのにファミリー向けの部屋を作っても利回りが低くて勿体無いということにもなります。

 

 そこで、東京なら東京のどこに、埼玉なら埼玉のどの街に賃貸併用住宅を建てるのかを決めることが最初にやるべきことですが、それは普通はすでに決めていることが多いと思います。なので、その街のどの地域に建てるかを決めることになります。どの地域に建てるかを決めると間取りを決めることが出来ます。地域と間取りが決まれば家賃の設定ができます。

 

 不動産投資で空室リスクを減らすのに、最も簡単で最も効果があり、最も重要な方法は家賃の設定です。どんなにボロかろうが、駅から遠かろうが家賃を低くすれば全く需要のない過疎地とかでない限りは空室は埋まります。しかし、相場が5万円のところを2万円で貸すのでは空室は埋まるかも知れませんが、不動産投資の土台に乗ってこなくなるので、競争力のある価格内でどれだけ高く家賃を取れるからという話になります。

 

 もちろん、これはレジ系(住居系不動産)の話でオフィスや飲食などの賃貸物件はまた別の話になります。飲食店などは、店を出しているだけで家賃以外にもお金がかかってくるので、どんなに家賃が安くても客が来ないような場所では借りてくれる人はいませんからね。

 

 賃貸併用住宅をやろうと思ったら、企画の段階で周辺の家賃相場はどれくらいで自分は家賃をいくらに設定するのかということが最重要課題となってきます。これを間違えなければ賃貸併用住宅の失敗の大きな原因が取り除かれると言って良いでしょう。

 

 周辺の家賃相場(ヤフーの不動産等で簡単に調べられます)が5万円だとすると、新築プレミアムで6万円で貸せるかも知れません。さらにハウスメーカーは「うちはデザイン力が違いますし、テレビCMもバンバン流しているので7万円でも集客できます。家賃保証もあるし安心です。」等のことを言ってくるかも知れません。しかし、ここで楽観的な想定をしてはいけないのです。

 

 周辺の同程度の間取りが5万円ならば5万円で家賃設定し、さらに満室を想定してはいけません。新築の時は6万円で募集してもいいでしょう。しかし、新築プレミアムがなくなって相場が5万円のところを6万円で募集していれば、空室のリスクは格段に高まるからです。

 

 もちろん、相場の家賃、または相場の家賃以上で貸すことを目指さないといけないんですよ。ただ、初めからそれぐらいは確実に入ってきて常に満室という設定はやめた方が良いということです。その計算でキャッシュフローを考えていると、月々のローンが支払えないという不動産投資の最悪の状況になってしまうかも知れないからです。

 

 結論としては、賃貸併用住宅で失敗しないためには、まず立地を間違えない。そして立地が決まったら入居者の設定を間違えない(対象入居者を設定すれば正しい間取りが決まる)。最後に家賃の設定を間違えない。これらを間違えなければまず失敗することはないでしょう。


賃貸併用住宅の最大のリスク関連ページ

賃貸併用住宅はハウスメーカーか工務店か
賃貸併用住宅を建てる際には、ハウスメーカーを選ぶべきなのか、工務店を選ぶべきなのか悩みますよね。しっかり比較してみましょう。
賃貸併用住宅は割高です
ハウスメーカーは良いことしか言いませんが、賃貸併用住宅は実際は高価で利回りの低いものです。しかし、それでもなおやる価値があるのも事実です。
賃貸併用住宅の利回り
賃貸併用住宅の利回りは、新築で4パーセント、中古で5パーセントを目安にすれば大きな失敗はないでしょう。
賃貸併用住宅の2階はアパートに
賃貸併用住宅を建てる際に、自宅部分を2階に、アパート部分を1階にしてしまうことが多いですが、これは絶対に間違っているのでやめましょう。
賃貸併用住宅の間取り
賃貸併用住宅と言えど、不動産投資でもあるのです。不動産投資の観点からきちんと間取りを考えなくてはいけません。
ハウスメーカーの提案する賃貸併用住宅の家賃は信用してはいけない
ハウスメーカーが賃貸併用住宅の提案をするとあり得ないぐらい高い家賃を想定します。家賃保証も最初の2年間は家賃相場からかけ離れた高い値段を保証しますが、その後はドンドン保証家賃が下げられてしまいます。
中古の賃貸併用住宅も考えてみる
中古で賃貸併用住宅の物件はそんなに出回っていませんが、中古の賃貸併用住宅も検討する価値はあるでしょう。
賃貸併用住宅の出口
賃貸併用住宅だって収益物件。不動産投資として考えれば出口戦略が大切になってくることは理解できると思います。ポイントは実需で売ることです。
賃貸併用住宅のローン
賃貸併用住宅が一般的な不動産投資よりも圧倒的に有利であるのが、賃貸併用住宅は収益物件用のアパートローンではなく、住宅ローンが使えるということです。
賃貸併用住宅で住宅ローンを適用させる条件
賃貸併用住宅のローンは住宅ローンで組まなければ賃貸併用住宅のメリットは半減しますが、住宅ローンを適用させるには条件があります。
賃貸併用住宅の住宅ローン控除
賃貸併用住宅では、条件はあるものの住宅ローン控除が利用でき、減価償却費なども使えることからほとんど税金を支払わなくて済むことが多いです。
賃貸併用住宅の固定資産税について
賃貸併用住宅と通常の住宅とを比べると固定資産税は圧倒的に賃貸併用住宅が有利になります。
賃貸併用住宅も金利を比較
賃貸併用住宅は住宅ローンが適用となるので、ネットの住宅ローンの仮審査を利用して自分の与信でどれぐらいの金利で融資してもらえるかをしっかり確認した上で銀行と交渉しましょう。
賃貸併用住宅にオーナーとして住むメリット
メンテナンスやクレームへの対応の楽さは、賃貸併用住宅に住むことによるオーナーにとってのメリットと言えるでしょう。
賃貸併用住宅にオーナーとして住むデメリット
賃貸併用住宅にオーナーとして住むということはどんなデメリットがあるか考えてみたいと思います。
賃貸併用住宅のエントランス部分
賃貸併用住宅で問題になってくるのが入居者との距離です。エントランスをしっかりと分けるなどなるべく視線を合わさないで済むようにしておくのが良いでしょう。
結婚する前に賃貸併用住宅
結婚する前であればパートナーも住宅ローンを組むことが出来、二つの賃貸併用住宅を持つことが可能になります。独身時代にやるというところがミソです。
賃貸併用住宅のトラブル
賃貸併用住宅で一番多いトラブルと言えば騒音によるトラブルと言えるでしょう。では騒音トラブルを未然に防ぐにはどうすれば良いでしょうか。
賃貸併用住宅を中古で買った経験談
賃貸併用住宅を中古で購入し、利回りを格段に上げた方法を説明します。不動産投資の王道ではないですがこういうやり方もあるのです。
賃貸併用住宅と不動産投資
不動産投資をしていく上で、賃貸併用住宅を住宅ローンで購入した場合に出てくる問題点の解消について。
購入した中古の賃貸併用住宅のその後
購入した中古の賃貸併用住宅には、現在私は居住しておらず自宅部分も賃貸に出しています。住宅ローンで組んでいますが、銀行にはきちんと説明してあります。
賃貸併用住宅の利点(植栽や雑草等)
賃貸併用住宅の利点として、植栽や雑草の処理等が自分で行え、しかも楽に出来るということがあります。
賃貸併用住宅こそ花や緑を
賃貸住宅に花や緑を飾るのはとても良いことですが、手入れが面倒。しかし、賃貸併用住宅であれば、自分が住んでいるので毎日手入れをして綺麗に保つのも容易です。
賃貸併用住宅の家賃保証
賃貸併用住宅の家賃保証は、ハウスメーカーが利益を上げる手段。安易な気持ちで家賃保証(サブリース)だから大丈夫などと思ってはいけません。
賃貸併用住宅における減価償却
賃貸併用住宅は、建物の取得価額の全額を減価償却できるわけではありません。自宅部分は減価償却費として計上できないことから、賃貸部分と自宅部分を分けて考える必要があります。
土地なしだって賃貸併用住宅は可能
土地なしの状態で賃貸併用住宅を建てることはもちろん可能です。しかし、土地なしの場合、土地を持っている人よりもしっかりとした企画がないと失敗しかねません。
賃貸併用住宅の空室率
賃貸併用住宅の空室率はどのぐらいを想定しておけば安心感があるのでしょうか。もちろん、地域や物件によって空室率は変わるのですが、企画の段階では20パーセントは見ておいた方が良いでしょう。
賃貸併用住宅の安心感
賃貸併用住宅の一番のメリットは老後に対する安心感ではないでしょうか。年金が期待できなくなることが予想される中、毎月家賃が入る安心感は素晴らしいと思います。
賃貸併用住宅は何坪あれば建築できるのか
賃貸併用住宅には30坪程度の土地があれば全く問題なく建築することができますし、場合によってはもっと小さな土地でも大丈夫です。
賃貸併用住宅の利回りを上げるための裏技で気をつけること
賃貸併用住宅の利回りを上げるための裏技はいくつかありますが、法を遵守するために気をつけなければならないこともあります。
自己資金がなくても賃貸併用住宅なら可能
アパートを建てるのは無理でも賃貸併用住宅ならば住宅ローンを使うことによって自己資金がなくても手に入れることが可能となります。
賃貸併用住宅の目的
賃貸併用住宅の目的として、住宅ローンの負担を軽くしたい、将来の年金代わりにしたい等がありますが、それぞれの目的に応じてやり方は変わってきます。
賃貸併用住宅なら大家になるハードルは低い
アパートのオーナーと聞くと何かハードルが高く、自分にはなれないというイメージがあるかも知れませんが、賃貸併用住宅ならば大家になるのは大変なことではありません。
賃貸併用住宅と管理
アパートなどは不動産屋に管理を任せることが一般的ですが、賃貸併用住宅でも管理は基本的には不動産屋にお願いすることが多いです。しかし、ここに一つ問題があります。
賃貸併用住宅なら女性を説得できる
不動産投資をしたいと言っても中々納得してくれる奥さんはいませんが、賃貸併用住宅ならば納得してくれる女性は多いのではないでしょうか。
賃貸併用住宅の立地
賃貸併用住宅もアパートなど他の不動産投資と同様に立地は非常に大事です。親から相続した土地だからとか、自分が住みたい場所だからといった理由で立地を決めてしまうと取り返しのつかないことになりかねないので気を付けましょう。

不動産投資を始める前に サラリーマンの不動産投資 公務員の不動産投資 頭金なしで物件を買う 不動産についてのあれこれ