不動産投資で滞納を放置すると確実に失敗に向かう
不動産投資の大敵と言えば家賃の滞納です。これを放置すると不動産投資に失敗してしまう可能性が非常に高くなります。
そもそも不動産投資がある程度の規模になれば滞納は間違いなく発生します。事業的規模に達して数年以上に経っている大家さんで滞納されたことない人なんて聞いたことないですし、実際には数部屋しか持っていない新人大家さんでも滞納はすぐに経験することが多いです。
もちろん、滞納と言っても家賃の振込の数日の遅れから、夜逃げや強制執行での立ち退きまで幅はあるのですが、この家賃の数日の遅れという滞納に対してどのようなアプローチを取るかでその後が決まってきます。
まず、月末の時点で必ず家賃の入金を確認する。振り込んでいない入居者にはその日の内に電話し、家賃が振り込まれていない旨を告知する。家賃の振込みの期日を守らないとまずいんだという意識を入居者に植え付けることができます。
家賃の督促をしないでいると、初めは数日の遅れだったのが数週間になり、そして1ヶ月の滞納となっていくのです。そうなった時点で電話すると「では来月まとめて2か月分払います。」とか言ってくることがあります。1ヶ月分が払えない人が2か月分なんて払えるわけがなく、ずるずると長期滞納になってしまうのです。
入居者は意識せずに月々の支払いの順位をつけているんですね。人によってその順位は違い、1位はパチンコ、2位が携帯代、3位が食費で4位が彼女とのデート代、そして最後に家賃だったりするわけです。
この順位の中で家賃の支払いを如何に上位に上げていくかがミソなのです。1週間遅れても2週間遅れても何も言ってこない大家であれば、最初に家賃の支払いの順位が1位とか2位だったとしも、ずるずると下がっていくものなのです。だって遅れても大丈夫なんですから。
これが1日遅れただけで電話がかかってくるうるさい大家だと、家賃の遅れを謝らなければならず非常に不快になります。これは家賃の支払い順位を上げる大きな動機となります。
もちろん、どんなにうるさく家賃の督促をしても、入居者が暴力団から違法に金を借りてたりすれば、それより順位を上にあげることは不可能です(笑)
それ以外の、たとえばパチンコや競馬などよりも順位を上にするのは可能であることが多いので、家賃の督促はすぐに行わなければならないのです。
厳しいと思われるかも知れませんが、これは逆に入居者のためでもあるのです。家賃の督促をすぐに行わなければ、ギャンブルなどに消えていたお金を家賃の支払いにあて、ギャンブルをしなくて済むことになるのです。ギャンブルをしないからと言って負債は残りませんが、家賃は支払わないと負債としてずっと残ります。払えなければ連帯保証人に迷惑がかかり、最後は裁判までいって強制執行で退去ということにもなりかねません。
こういったことは大家だけでなく入居者自身にも不利益となるので、それを未然に防いでやるのも大家としての役割で、厳しく家賃を言うのもある意味親心と言っても良いでしょう。
しかし、現在、私は昔からいる入居者さんを除くほぼ全ての部屋の契約に家賃保証会社を間に入れています。
これにより、もう私が入居者に直接電話して家賃の督促を行うことはなくなりました。
もちろん、家賃の振込は月末の夕方にネットバンキングできっちり確認し、振り込まれていない部屋があればすぐに家賃保証会社に連絡しています。
会社によりますが、通常家賃保証会社は滞納が起きて1ヶ月以内に連絡しないと家賃を保証してくれません。一ヶ月以内に連絡するのはもちろんですが、私の場合は1日でも遅れたら即連絡です。やはり遅れれば遅れるほど入居者さんを結果として追い込むことになりますし、とにかくすぐに保証会社に連絡、そして保証会社もすぐに入居者に連絡という形を取ることにより、優良入居者を不良入居者に変えないようにしています。
不動産投資に失敗したくなければ、滞納問題は真剣に取り組まなければならない大きな課題です。
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