住宅ローンを利用して中古のアパートを買う

　これは「住宅ローンを利用して新築でアパートを建てる」で説明したようなアパートであれば、中古で購入するにあたっても住宅ローンが使えるというわけです。

　もう一度説明しますと、建物の面積のうち、共同住宅（アパート）部分が５０パーセント以下の物件であれば、住宅ローンを利用して購入できるということですね。

　私も前に住宅ローンを利用して中古のアパートを購入したことがあります。アパートが４部屋と自宅部分です。比較的珍しいタイプのアパートで、通常であれば１階部分が自宅、２階部分がアパートということが多いのですが（たまに自宅部分を２階にしているオーナーがいますが、それはやめた方が良いです。アパートの１階部分というのは空室になりやすく、また、客付けに時間がかかることが多いので）、私が購入した物件は１階に２部屋２階に２部屋あるアパートにペトっと自宅（３ＬＤＫ）がくっついているような形の珍しいタイプのものでした。タウンハウスに近い形といえばわかりやすいでしょうか。

　このタイプのアパートを購入して利回りを上げる方法を一つお教えしますね。全てのアパートにこういうやり方が適しているわけではないのですが、大学なんかが近い場所でしたら使えるかも知れません。また、戸建てに住んでる方も使えます。

　まず、最初にやったのは、当たり前ですが４部屋あるアパートを全て埋めました。その後やったことはちょっと変わっています。私が購入した物件というのは大学のそばにあって、大学には「学生生活課」というものがあります（大学によって名称は違うと思います）。その学生生活課に行って相談したわけです。

　学生生活課の職員の方によると、地方から出てくる学生の親御さんの中には、特に女の子の親御さんは娘の一人暮らしをとても心配しており、まかない付きの下宿先などを探していることがあるとのこと。私は子供がいないため妻との二人暮らしだったこと、私が仕事が忙しく中々自宅に帰ることもできなかったことから、部屋は余っていたので、その内の３部屋を妻のまかないつきで女学生に貸してあげることにしました。

　そのため、物件価格が購入時の諸経費まで合わせても４０００万弱、アパートからの収入が１６万ちょっとと下宿の女の子３人から４万円ずつ計２８万円の収入が入り、ローンが１１万ちょっとでしたので、自宅兼アパートを諸費用を払っただけで頭金なしで買っていきなり１７万円の収入になり、さらに今まで払っていた８万円の家賃がなくなったため、月に２５万円のプラスになりました。

　そして次の物件を買う際に銀行はもちろん確定申告の不動産収支内訳のコピーを見せろというのですが、親御さんからの依頼で自宅にまかないつきで女の子たちを下宿させている旨伝えることにより（自分で住まずに人に貸していると銀行は住宅ローンを利用して収益物件を買っていると判断します）、物件を買う際の足かせになるどころか、収入に組み込めてプラスの評価をしてもらえました。

　その後私の転勤に伴い、まかない付きで下宿していた女の子たちにそのまま家を貸すことにしました。今で言うルームシェアみたいな形ですね。

　このようにして、住宅ローンが適用できるような住宅部分（通常は家賃収入が上がってこない部分）がある利回りとしては低めの物件の利回りを上げていくこともやり方によっては可能です。

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