住宅ローンを利用して新築のアパートを建てる

　住宅ローンを利用して新築でアパートを建てると聞いて、「そんなの合法的にできるわけないから、銀行を騙すのか？」と思う方もいるかも知れませんが、これは大手のハウスメーカーなども宣伝しているので意外と「ああ、あのやり方ね。」と思う方も多いかも知れません。

　住宅ローンでアパートを新築するための条件は、建てる建物の２分の１以上が自己の居住用であることです。つまり実際には２分の１が居住用であればいいので、１階を自宅、２階をアパートにするのであれば全額住宅ローンで建物を建てることができます。

　どういうことかと言うと、例えば延べ床１３４平米（４０坪）の建物を作り、１階部分を自分が住むように６７平米の３DKを作り、２階に２２．３平米の１Rを３部屋作って、１階に自分が住みながら２階の１Rは賃貸に出すということができます。

　もし、仮に親から相続したりして自分の土地があって、上記の建物を木造で新築するとします。仕様によって変わりますが２０００万以下にすることはかなり厳しいです。普通の家でしたら全く可能ですが水周りが単純に普通の家より４倍になるので（水周りは高い）坪５０万以下にするのは難しいですね。ちなみに大手のハウスメーカーはやめておいた方がいいです。坪単価で平気で８０万とか１００万とか言ってきますので。地元に信頼できる工務店があればそこにお願いするのがいいと思います。

　仮に建物が２５００万とすると月々のローンは７万から８万円程度。家賃は１R×３で１５万円前後は入ってくるでしょう（田舎なら１０万ぐらいかも知れませんし、都内なら２０万ぐらい取れるでしょう。このページで想定しているのは東京の郊外を想定しています）。そうなると新しい家をただで建てて、月々さらにお小遣いまで貰えるということになります。

　もちろん、銀行も２階アパート部分を貸すことは承知しているので、次の物件を購入する際にネックとなることはありません。

　しかもこれは別に自分が土地を持っていなくても大丈夫です。土地から購入して建物を建てる形でOKです。

　どういうことかと言いますと、土地を例えば３０００万（繰り返しますが東京の郊外という設定です）で購入し、建物を２５００万で建てるとして、総額５５００万です。ローンの支払いとしては月々１６万１７万ぐらいでしょうか。アパートからの収入もそれぐらいは入ってきます。

　つまり、アパートからの収入でローンは全て支払える計算です。もちろん、空室率も考えないといけないので、仮に３つの部屋のどれかが年間を通じて常に空室になってしまっているという状態を想定すると（そんな恐ろしい想定はしたくないですが。その内そんなことにはならないような空室を埋める技術も解説しようかと思っています）、家賃は１１万１２万というところでしょうか。そうなると月々に４万から５万円の赤字が出ます。

　しかし、普通に新築の戸建てを建てようと思ったら月々にローンは１０万以上かかるので、それと比べれば５万円以上毎月プラスが出ると考えることもできます。

　これなどは、積極的に投資して、どんどん資産を増やしていくというよりは、新築で家を建てたいけど、ローンの支払いはしたくないとか月々のローンの支払いは数万で抑えたいという感じですね。

　これを利用して積極的に投資しているツワモノももちろん居て、上をアパート部分、下を居住部分の設計図を銀行に提出し、実際に作るのは１階部分すらアパートにしてしまうという方法を取る人もいます（新築なのでそういうこともできてしまいます）。そうなるとローン自体が月に２０万もしないで、月々の収入が３０万から４０万ぐらい入るという、頭金なしもしくは少々でローンを支払った後に月々１０万から２０万の収入を生む新築アパートをいきなり持つことができます。

　しかし、このやり方は銀行を騙すことになるので、もしその後もどんどん物件を買っていきたいと考えているのならば、足かせになっていくでしょう。何事もずるをするとうまくいかないものです。まあ、これもさらに銀行が納得できるような上手い説明をひねくりだすこともできるのですが、それはまた銀行を騙すことになるのでここで説明はしませんね。

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