空室の問題
不動産投資で一番の問題は空室です。とにかく入居者が入ってくれなければ賃貸経営は成り立ちません。
日本の人口が減る中、全国的に空室率は上がって不動産賃貸業が昔ほど楽ではないことは不動産投資をやっていない人でもわかっていることだと思います。
しかし、それはどの業界でも同じだと思います。高度経済成長期のように、ものを作ればなんでも売れるという時代ではないのです。製造業でもそこそこのものをそこそこの値段で販売すればなんでも売れるという時代は過ぎ、良いものを合理的な価格で売って初めて商売が成り立つ時代だと思います。
外食産業だって、私が若い頃(20年も30年も前)よりも遥かに美味しいものをより安価に提供するようになっています。デフレの影響もありますが、全ての業界において楽にお金を稼げる時代ではなくなったということであり、サービス産業もまた然りです。
当然、不動産賃貸業も同様で、空室もほっとけば不動産屋が勝手に埋めてくれる時代ではなくなりました。大家がきちんと価格に見合った価値を提供して初めて入居してもらえる時代になったのです。
人口減とアパートなどの供給過剰で全国的に空室率が上がっているのは事実です。マクロで見れば需要が減って供給が増えているのですから、不動産賃貸業は茨の道です。
しかし、だからといって不動産投資はもうやるべきではないのでしょうか。
もしも、需要が減って(人口が減る)供給が増えるとその業界には入るべきでないとするならば、今日本のどの業界に入れば未来は明るいのですか。どの業界に入ったって日本の人口は減るのですから需要は減るわけです。そうなると国内向けのサービスは全てダメなのでしょうか。
そんなことはありませんよね。現代は様々な業界が昔に比べれば競争が激しくなり、より良い製品・サービスをより安価に提供しなければ生きていけない時代にはなっていますが、そこで生き残る会社も、業績を伸ばす会社も必ずあるのです。不動産業界だって全く同じです。
マクロで見れば確かに空室率は上がっています。でも、ミクロで見れば私の空室率はちっとも上がっていません。常に年間を通して90%以上の入居率です。つまり空室率は一桁です。
マクロの経済状況や不動産業界を取り巻く環境を気にしなくても良いということではありません。でも、それを踏まえたうえでも私は不動産投資をやめようとは全く思わないのです。
適切な価格で適切な立地の適切な建物を購入し、適切な家賃で貸せばきちんと部屋は埋まり、不動産投資は成立するのです。
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