ROIとROEとCCR

ROIとROEとCCRはどのように違うのか

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 不動産投資をしていれば、ROIとROEとCCRという言葉を聞いたことがあると思います。聞いたことがなくても、これらの言葉を利回りという日本語に直せば聞いたことがあるでしょう。

 

 さて、このROIとROEとCCRですが、同じ利回りを表す言葉でもそれぞれ意味するところは違っています。どのように違っていて、私たちはどのように使い分けているのでしょうか。

 

 この三つの内比較的簡単に理解できるのがROIです。不動産投資をしていると、利回りという言葉は普通グロスの利回りを意味することが多いと思いますが、ROIはNOIとほぼ同義でネットの利回りと言い換えればすぐにわかると思います。物件自体に着目している指標ですね。

 

 頭金をいくら入れたとか金利はいくらとかローンの年数だとか築年数はどれぐらいで構造は何で減価償却はいくら取れるかとかは一切無視で、単純にその物件の実質の利回りがいくらかということになります。

 

 ROEは株式投資をやっている人にはおなじみの指標ですが、ROIやNOIと同じように利回りを表す言葉ではあるものの、その意味するところはだいぶ違っています。

 

 ROEは、自分が投下した資本に対し、どれだけの見返りがあるかということで、簡単に言うとネット利回りが10パーセントで1億円の物件をキャッシュで購入した場合、(1億円出して年間1000万円のリターンがあるわけですから)ROEとROIは同じ10パーセントということになりますが、頭金を1000万円入れて9000万円を借り入れて購入した場合は(投下した資本1000万円に対して年間1000万円のリターンがあるので)ROEは100パーセントになります。

 

 厳密に言うとローンの金利部分(ローンの元金相当部分は算入しない)と建物の減価償却分を収入の1000万から引いたものがリターンの部分に相当するのですが、ここでは話をややこしくしないために無視しています。要はROEにおいては投下した資金が分母、増えた資産の量が分子となるということですね。

 

 そしてCCRですが、これはとにかく現金の収支に着目した指標で、投下した資金に対して、収入からローンをひいた上でどれだけお金が手元に残るか(貸借対照表の資産部だの負債の部だのは気にせずに)を見るものです。

 

 上記の1億円で10パーセントのネット利回りの物件の例で説明します。

 

 頭金を1000万円出して、9000万円を20年ローンで借りて(金利は無視します)物件を購入すると年間の収入1000万円に対して支出が450万円となり、収支は550万円となります。1000万円に対する550万円の割合からCCRは55パーセントになります。簡単ですよね。

 

 不動産投資の非常に有利な点は借入を起こしてレバレッジが使えるということですが、この指標は銀行からお金を借りてレバレッジを効かせた結果、自分の投下した資本に対してどれだけの収入があるか(貸借対照表とか気にしない)がわかるわけです。

 

 つまり、このCCRというものは我々が不動産投資を行う上で非常に重要なものだというわけです。これこそが私のように平凡な家庭だったり貧困な家庭に生まれた者でも大きな資産を構築できる秘訣なのですから。

 

 さて、この重要なCCRという指標ですが、不動産投資の世界ではROIと同義で使われることもあるのでやっかいです。ROI(リターンオンインベストメント「投下した資本に対するリターン」)、CCR(キャッシュオンキャッシュリターン「投下した現金に対する現金のリターン」)なので、投下した資本を借入金までも含めて投下した資金とするか、借入金を含めないで純粋に手元から出した現金のみを投下した資金とするかの違いなので、混同しやすいですし、昔からCCRの意味でROIという言葉を使っていたのでこの業界では区別をきちんとしていないのが現状でしょうか。

 

 ROIとROE、そしてCCRの違いがわかりましたでしょうか。

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